平成29年3月 高齢化社会の再構築・「地域交流広場」の設立(案) 

提案・PROPOSAL

「高齢化社会の再構築・地域交流広場の設立(案)」

高齢化対策などは、無駄なお金を使うだけで終わってしまう。10年前、20年前にやっておくべきことだった。今となっては何をやってもしょうがない。なるようになるだけのこと。これからの展望なんか開けっこない。

現実をみると、こんな悲観的な考え方が頭をよぎり、暗澹たる思いに陥ってしまう。

しかし、もう一度みんなで知恵を絞り、生活に潤いを与える方法を見つけることはできないものか。共同体の中で生きることの素晴らしさを、再認識することはできないものか。

そんな問題意識から高齢化が進む地域コミュニティーの「活性化策」について考えてみた。何処にもある内容ですが、お読みいいただければ幸いです。

医療の高度化によりヒトの寿命は伸びた。一方、社会・経済の変化は、人口の減少や流動化、職住分離といった現象を助長した。その結果、都市と地方を問わず住民同士の「地縁的な結びつき」は希薄化していった。高齢者の孤立や日常生活に不安をきたす老人が増加し、高齢化社会に附随する様々な問題が顕在化した。地方における農山村では、「集落の維持」が困難となる地区が激増した。

われわれが住む身延町においても、高齢者(65歳以上の男女)の人口比率は、全国を上回る速さで進んでいると推測する。今後さらに、ひとり暮らしの高齢者や、高齢者のみの世帯が増加することが予測され、いずれ「限界集落(人口に占める65歳以上の老人が50%以上の集落)」に近づく。これは2人にひとりが高齢者になるということ。高齢化への対応は地域にとって看過できない大きな課題となっている。

このためには、高齢者が住み慣れた地域で、たとえ介護や生活支援が必要となっても、安心していきいきと暮らすことができるよう、地域全体で支え合う「地域コミュニティの再生」が必要だと考える。

そして、そのためには、地域のつながり(絆)の再構築が大切だと思う。再構築には次の手法が考えられる。

①「日常生活の支援」
困りごとなどは近隣住民同士で助け合う。
②「居場所づくり」
高齢者世帯等の孤立を防ぐため、誰でもが気兼ねなく集まることができるスペースの確保。

これら実現のためには、地域住民や関係機関が相互に連携、協力しあいながら「地域における支え合い体制づくり」を作り上げていくことが必要だと考える。

この課題に対処する一方策として「地域交流広場(仮称)」を開設し、高齢化社会における相互扶助のありかたについて論議を広め、高齢者にやさしい「地域づくり」を進めることを提案するものです。

「地域交流広場」における事業概要

〇いどばたカフェ
・地域住民が楽しめる世代をこえたコミュニケーションの場づくり
・こどもからお年寄りまで自由に談話できる憩いの場
・行けば誰かに会えるふれあい交流広場
・待合い場所
・地域特産品の販売
・地域農産物を使った食事の提供
・郷土食の料理教室(文化の伝承)
・地域の観光案内・紹介

〇サポート
・親孝行代行サービス(買い物代行 運転代行、清掃・ゴミ出しなど)
※運転代行については、道路運送法による登録及び自治体との協議が必要。
・スーパーと提携した配食サービス
・老人家庭等の見守り
・有料チケット制

〇各種健康・生活相談
・高齢者の健康・介護など

〇運営主体
・NPO法人の設立 ボランティアさんによる運営(一部有償)
・収益を目的とせず公益性ある事業の展開